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設計士も木の産地を知ることが大切!新潟県に勉強に行ってきました

こんにちは、はるのいえの池田です。
少し前の話になりますが、設計士として家づくりの素材に関することももっと知らないといけない。そんな想いから、新潟県で開催された木の産地を知る勉強会に参加してきました。
なぜ、家を設計する立場として山を知る・産地をする必要があるのか。今日はそのお話をしてみましょう。

多くの住宅で使われている「木」について

はるのいえでは、住まいに使う木材を国産材にしています。
今回勉強会に参加したのは、こうした使っている素材についてもっと深く知らなければならないと思ったから。料理人は漁場に赴き料理を考えるが設計士は木を伐採する現場に足を運ぶことがほとんどない。よく考えるとこれって変なことですよね。

国産材、つまり日本産の木材で住宅に使われるのは樹齢80年ほどのもの。
時間の経過から考えると、およそわたしたちのおじいちゃんの世代が植えてくださった木を使わせていただく、という計算になります。

とかく住宅設計や家づくりをしていると、ついつい頭から抜けてしまいがちなのが「木を大切に、無駄なく使う」という視点です。
今回の新潟県での勉強会では、改めて木材は世代間でその財産を受け継ぎ、私たちは家づくりをする立場としてバトンを受け取る立場だったのだなと痛感しました。

新潟県の山に入り、山師の方が木を伐採する様子は今でも印象的です。
木材が倒れる直前に枝が空を切る音。地面に倒れる音。荘厳で心が引き締まる、そんな光景でした。

また、伐採したばかりの木材は、切った断面を触るととても水っぽい。つまり、たくさんの水分を地中から吸収していたことがわかります。木は生きているのです。

  

大切に木を使う、という視点で設計士ができること

実際に木材として使うまでには、伐採した木を製材する過程で水分の含水率20%以下まで落とさなければならず、乾燥させるためには相当な時間がかかります。
長い年月を経て育ち、さらに伐採後も手間暇をかけて製材し、木材として住宅建築の現場に届く木。私たち家づくりをする人間は、この木を今まで以上にもっと大切に扱わなければいけません。

今回私もハッとしたのが、木造住宅を作る上で山を考えて設計する」という視点です。

例えば、木材は伐採して山から取り出す際、丸太の直径によってどんな材木に使うのかが決まります。
135mm角の木材なら、必要な丸太の太さは直径約200mm。また、製材所では取り回しのしやすい長さ4mに造材することが多いそうです。


設計をする上で、材木になるまでにかかる時間・製材された木材を作るまでに必要な丸太の太さや長さ。これらを知っていれば、無駄なく大切な木を生産現場のことも考えながら作れるのではないでしょうか?(ひいてはそれは、日本の林業や山を、守ることにもつながるはずです!)

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