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家づくりコラム
こんにちは、はるのいえの池田です。
“はるのいえ”の検査マニュアル。
前回は、検査の目的と具体的な検査方法について紹介させていただきました。
→はるのいえの検査マニュアル(1)
2回目の今回は、『配筋検査』の項目について説明していきます。
そもそも、配筋とは何なのか。
鉄筋コンクリートで構造体をつくる際には、型枠へコンクリートを流し込む前に規定どおりに鉄筋を配置し、組み立てます。
「ウチは木造だから関係ない」
と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、木造であっても、鉄骨造であっても、基礎はコンクリートでつくります。
基礎は建物を支える主要な構造部のひとつですから、当然、中には鉄筋が入っています。
この基礎の配筋が、根拠に基づいて施工されているかどうかを調べるのが、『配筋検査』です。
まずは、基礎が設計図どおりの仕様になっているかどうかを、目視で確認します。
次に、新築する建物が敷地内の既存建物と構造的に分離しているかどうかを確認します。
既存の建物と構造的につながっている場合、新築ではなく増改築とみなされて、既存建物も現行の耐震基準に適合させる必要が出てきます。
だから、この時点で新築する建物と既存建物が構造的に分離していることを確かめる必要があるのです。
そのほか、建物の向き、道路や敷地境界との位置関係もチェックするよう、マニュアルによって指示されています。
すべて図面に適合していたら、配筋の検査に入ります。
鉄筋と鉄筋の間隔、本数、鉄筋の径が設計図どおりであることを、スケール(メジャー)で計測して確認していきます。
継手の長さが凡例どおりであることも確認します。
継手とは、2本の鉄筋を接合する場合の重なっている部分のことをいい、凡例では「40d以上」とされています。
検査マニュアルの備考欄に、鉄筋径がD10の場合に必要な継手長さは400mm、D13の場合は520mmなどとしっかり記載されているため、検査の段階になって慌てて凡例図をめくる必要がありません。
部位ごとのかぶり厚さも、規定どおりであることを確認します。
かぶり厚さというのは鉄筋を覆っているコンクリートの厚さのことで、確認方法まで細かく指示されています。
ベタ基礎や布基礎の場合には、スラブ(床)配筋も同様にチェックしていきます。
さらに、配筋の立ち上がりの位置や寸法、継手の位置が同じところに集中していないかどうか、鉄筋を3本以上まとめて結束していないかどうか。
防湿フィルムの重ね幅や破れがないかどうかまで、細かく見ていきます。
根拠となる法令等がすべて網羅され、写真の撮り方も一目でわかるようになって見本が掲載されていますので、誰が検査をしても効率よく進めていくことが可能です。
次回は、『アンカーセット検査』の内容について、ご説明したいと思います。
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