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木材を大切に使うことで生まれる副次効果

こんにちは、はるのいえの池田です。

まだまだ先行き不透明なウッドショック問題
木材の供給不足による価格高騰は、これから家を建てるお客さまにとっても、建築関係者にとっても、非常に大きな影響を及ぼしています。
こうした問題を目の前に、我々にできることは何なのだろう。
そう考えて、はるのいえでは木材の使い方を今改めて見直しています。

具体的には、直下率を上げることで木材のムダを減らす工夫をしています。
“直下率”というのは、柱や壁の位置が1階と2階で揃っている割合のこと。直下率が高い(1階と2階で揃っている柱・壁が多い)ほど建物は安定し、耐震性も向上します。
弊社ではおもに、柱の上下位置を揃えて直下率を上げることで、木材のムダを減らしています。
しかし、柱の直下率を上げることが、なぜ木材の節約につながるのでしょうか?
その理由は、

(1)梁の数が少なくなる
木造軸組み工法の家は、柱と梁で家の強度を保っています。
柱の強度が足りない部分は梁を増やして強度を補うのとは反対に、柱がしっかりしていれば余分な梁をかける必要がなくなります。
梁の数が減る分、使用する木材を削減できるということです。

(2)梁せいが小さくなる
“梁せい”というのは、梁の高さのこと。柱と柱の間隔が広い大スパンの建物は、強度を補うため、どうしても梁せいが大きくなってしまいます。
つまり、柱の強度が上がれば梁せいは小さくてすむということ。
梁せいが小さくなれば、階高を低くできるので柱の長さも短くなります。

おもに、こうした2つの理由から木材を節約できるわけですが、階高を抑えることは木材の使用量が減るだけでなく、さまざまな部分でのコストカットにつながることもわかってきました
たとえば、直下率を上げたことで階高が以下のように変化したとします。
〇1階の階高 -195mm
〇2階の階高 -270mm
1階と2階をあわせると、以前より465mm建物が低くなっています。

そうすると、2.5坪分ほど外壁の面積が小さくなりますから、その分、外壁にかかるコストが下がります。
また、通常2,400mmの天井高を2,200mmの抑えるなどすれば、内装のクロスや下地の面積も少なくなります。
家がコンパクトになれば、当然ながら温熱環境も上がるため、省エネにもつながりますし、将来的に外壁のメンテナンスを行う際のコストも小さくすみます

さらに、階高が低くなれば階段の段数も減りますから、コスト面だけでなく階段の上り下りといった生活面での負担も少なくなります。

“構造をきれいに整理する”という、ただそれだけのことですが、実際に試してみるとさまざまな効果があるものですね。

家の大きさや天井の高さにこだわらない、コストパフォーマンスの高い家づくりに興味のある方は、はるのいえにお問い合わせください

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