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土地選びから考える、人気の“平屋”計画。

こんにちは、はるのいえの池田です。

今、平屋がブームです。
1階だけで生活が完結する平屋のお家は、洗濯や掃除といった家事の動線を最大限に短縮できること、家族のコミュニケーションをとりやすいことで、若い世帯を中心に人気が高まっているようです。

ただし、平屋のお家を建てる際には、なにかと注意が必要です。
とくに、しっかりと考えなければならないのが土地のこと
すでに所有している土地にお家を建てる場合は、「この土地に平屋を建てられるかどうか」を、まず調査しなければなりません。
これから土地を購入する方も、平屋計画に合った土地選びをする必要があります。
いくらコンパクトに設計しても、2階建てに比べて平屋はどうしても建築面積が大きくなります。
たとえば、25坪の平屋を建てるために40坪の土地を購入したとします。
坪数だけをみると十分納まりそうに見えますが、この敷地の建ぺい率が60%だった場合、24坪の家しか建てられません。
建ぺい率が40%なら、16坪の家になってしまいます。
※建ぺい率…敷地面積に占める建築面積の割合。敷地ごとに法律で建ぺい率が定められている。

土地の広さだけでなく、隣地の状況もしっかりと確認する必要があります。
なんとか敷地内に平屋を建てることができたとしても、南側の隣地に2階建ての家が建っていた場合、隣家までの距離によっては日当たりの悪い、暗い寒いお家になってしまうリスクがあります。
きちんと南側からの採光を入れる場合には、南北に長い敷地が有効ですよ。

実は私自身、子どもの頃から26年間、平屋の家に住んでいました。
80坪の土地に建つ、40坪の平屋の家。
これだけ広い敷地でも、隣家から我が家までの距離が5~6mしかなかったため、日当たりが悪く薄暗かったのを覚えています。
もう一点、子ども心に感じていたのは「プライバシーがない」ということ。
家族で過ごすLDKからすぐ手の届く場所に、子ども部屋があるわけです。もはやLDKの延長のようなもので、家族がみんなガチャッと気軽に部屋のドアを開けてきます。
思春期の子どもにとっては、やはりストレスですよね。

家族の距離が近くなる、コミュニケーションをとりやすくなるというのは平屋の大きなメリットです。その反面、家族間のプライバシーという観念が薄くなりがちな点には、注意が必要です。
個室の位置をどうするか。場合によっては廊下や前室のようなワンクッションが必要かもしれません。ロフト空間を利用するという方法もあるでしょう。
もちろん、子どものプライバシーだけでなく、ご夫婦のプライバシーも大切ですよね。

ここまでお伝えした内容を整理すると、平屋の家を建てる際には土地選びと建物の計画を並行して進めていくこと。プランニングの際には、家族間のプライバシーに配慮をした間取りとすること。
この2つに注意して、進めていくようにしてください。
また、この敷地・この建物で本当に南側からの採光を得られるのかどうか、風通しは大丈夫なのか、きちんとシミュレーションで確認することをおすすめします。

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